母の古い着物帯を処分するか迷っている方、本当に悩みますね。
古いアルバムをふと見れば、その着物帯の若い母と幼い自分の写真……。
母の気持ちに寄り添えば、大切にこのまま保管をしておきたいです。
しかし保管するなら、場所も手入れをする時間もずっと自分で捻出していかなければなりません。
場所があって保管できたとしても、定期的なメンテナンスが必要です。
それを怠ると着物帯はすぐにカビの温床になってしまいます。
カビだらけになってしまったら、母に申し訳ないですね。
それでは処分を考える前に、帯をリメイクでバッグを作ってみませんか?
帯にハサミをいれるなんて、最初は卒倒しそうになるかもしれません。
でも素敵なバッグにすれば、いつもあなたと一緒ですから一番の親孝行になりますよ。
クラッチバッグ、今回はMac13インチのサイズでパソコンバッグの作り方をご紹介します。
お出かけの際に、とても便利ですよ。
オシャレなカフェでパソコンをバッグから取り出して、作業がスイスイとはかどること間違いなしです。
それでは、このままお読みくださいね。
YouTubeでもパソコンバッグの作り方がご覧いただけます。
帯リメイクバッグ~パソコンケース・クラッチバッグ~帯のカット
心配はいりません、帯は長い長~い、長方形ですから直線で簡単にカットできます。
またほとんどのバッグが直線縫いですから、あなたが思っている以上に簡単にできますよ
YouTubeでもご覧くださいね。
【リメイク】パソコンバッグ~4枚に帯のカット~
最初に帯にハサミを入れるとき、本当にドキドキします。
母の帯の価値や値段、思入れを知っていたりすると、なおさらです。
最初わたしも「おかあさ~ん、ごめんなさい!」と思いました汗
それでは、心の準備は整いましたか?
Mac13インチ用パソコンケースのサイズにカットしていきます。
サイズが違う場合は、ご自分のパソコンのサイズを図って、4cm(縫い代1cm+ゆとり1cmの倍)を足してカットしましょう。
帯のカットのコツは、カレンダーの直角を利用すると同幅に上手にカットできます。
袋布の場合は表布と裏布になっていますので、上下の縫い代を裂いて2枚にしてください。
全部で4枚必要です。
あとで接着芯を使いますので、帯芯は必要ありません。
【リメイク】パソコンバッグ~4枚のサイズと合わせ方~
次はメインイベント、カットした4枚の合わせ方を決めます。
この決め方で、あなただけのオンリーワンのバッグができあがります。
クラッチバッグのふたを、どの布にするかを最初に決めましょう。
ふたは目立つ部位なので、4枚の中で一番きれいな布を選んでください。
またはカットするときに、柄が美しいところをよく選んでカットしましょう。
後で三角ラインにカットします。
ふたが被さる本体①、下図は無地を選んだ場合です。
ふた 本体①
下図は、本体①を柄にした場合です。
本体②は中に折り込むので、表からは見えません。
帯はどうしても落ちない汚れがありますから、その場合は本体②にしてください。
上図の右写真は、違った4枚の組み合わせで出来上がっています。
【リメイク】パソコンバッグ~4枚をサイズにカット
カットした4枚の帯布は、下のサイズにそれぞれカットしましょう。
パソコンのサイズが違う場合は、実寸+(ゆとり1cm+縫い代1cm)x2で計算してみてください。
【リメイク】パソコンバッグ~接着芯の貼り方
「接着芯を貼る」、一言で片づけられないほど奥は深いです。
スチームを使うとのり付きが悪かったり、高温にすると簡単に縮みます。
わたしは接着芯を貼るためにドライアイロンを買いました。(スチームアイロンを持っているのに)
※ドライアイロンはスチームが付いていないアイロン
【接着芯を上手に貼るためのコツ】
・アイロンは中温
・スチームなし
・小刻みのプレスで移動する
・接着芯の裏表を間違えない※のり面は光っている
接着芯は帯によりますが、今回はパソコンを入れますので厚みのある片面接着のものを選んでください。
それぞれのサイズの一回り大きくカットして「アイロンは中温、スチームなし」で、5秒ぐらいずつ細かくずらしてのり付けしましょう。
【リメイク】パソコンバッグ~2枚ずつ縫い合わせる
4枚全部に、接着芯を貼りましたか?
次は、2枚ずつ縫い合わせます。
ふたと背中、本体①を本体②をそれぞれ中表にして縫い代1cmで縫ってください。
帯リメイクバッグ ~パソコンケース・クラッチバッグ~内布の裁ち方とポケット
次の大仕事は、内布の裁断です。
バッグの開け閉めにチラ見えするので、どんな生地にするか考えるのが、また楽しいところです。
「表地も内布も柄」というのは着物の合わせでもよくありますね。
わたしは全体を和風にはしたくないので、内布に光沢のある無地サテン地を使います。サテン地はふたの縁取りにもなりますので、色合わせを考えるのも楽しいですよ♡
ヴィヴィアンタム大好きなので、いろいろな文化のミックス具合を考えて作っていきます。
内布は下図でサイズが書きましたが、実寸が良いと思います。
ふたと背中を縫い合わせたものを、サテン地と中表にして同じサイズでカットしましょう。
3つ折りにするので表布より1cm短くなりますが、大丈夫です。
バッグの底に重なるので、少しでも厚みを少なくするためです。
端ミシンをかけたら、カットした接着芯を貼ります。
ポケットの裁断
32x42
ポケットの長い方を裏に1cm折ります。
定規(手作り)を使えばまっすぐなラインができます。
※定規は厚紙に1cm間隔で線を引いたもの
サテン地の内布のポケットを中表に半分に折り、ミシンをL字にかけます。
※前に1cm折ったところは、縫わない
↼縫わない
内布は三角の角が上なので、気を付けてください。
ポケットは表に返してアイロンで形を整え、折り山を上にしてコの字に縫い付けてください。
返し縫いをしてポケット口は丈夫にしましょう。
※内布の1番下のラインにポケットの下を合わせる
ポケット口は折山を上に持ってくる
ポケットの裾を内布の裾を合わせる
帯リメイクバッグ ~パソコンケース・クラッチバッグ~4枚の布を合わせる
ここまで来たら、完成までもう一息です。
本体②の裾に、そのままジグザグミシンをかけましょう。
ここで3つ折りにすると帯は厚みがあるので、ジグザグミシンで裾処理をします。(またはロックミシン)
背中を本体①を中表にして縫い合わせると、4枚が一列につながります。
ふた 背中 本体① 本体②
帯リメイクバッグ~パソコンケース・クラッチバッグ~出来上がりまで
1列になった4枚をたたんで、内布を合わせて縫っていきます。
縫い代はきれいに割っておきましょう。
表を上にして半分で折り、本体①と本体②を山折りにします。
4枚のたたみ方
背中と本体①の縫い代で谷折り
本体①と本体②の縫い代で山折り
中表に合わせて裾以外をコの字に縫いましょう。
コツは、厚みが何枚も重なっていますから、ゆっくりミシンをかけてくださいね。
内布に縫い代線を書いておきましょう。
縫ったら返す前に、角をアイロンで整えます。
ポケット口から手を入れて三角の角を引っ張り、表に返します。
①三角の角とラインをアイロン定規で整える
②内布側に2mmぐらいかぶせて折ると
表に返したときに縁取りがきれいに出る
ポケット口に手を入れて、角を持ってひっくり返します。
角を整えて出来上がりです。
帯リメイクバッグ ~パソコンケース・クラッチバッグ~ まとめ
この記事では、帯のリメイクバッグでパソコンケース・クラッチバッグの作り方をご説明いたしました。
- 帯より4枚カットする
- 4枚それぞれのサイズにカットし接着芯を貼る
- 2枚ずつ縫い合わせる(ふたと背中 本体①と本体②)
- 内布とポケットをカットし縫う
- 4枚の布をつなぎ、たたんで、内布と裏表にし縫う
- 三角の角をアイロンで整え、ポケットから2回ひっくり返したら出来上がり!
大切にされていた帯のリメイク・再利用ができて、本当によかったですね。
絶対にお母さまも喜ばれていますよ。
これからも、帯のリメイク作品をご紹介していきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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